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低膨張合金として超精密機器部品などに利用されているインバー材が、航空機分野で需要が多いCFRP用の金型材としても利用されています。インバー材の加工に関係することが今後も多くなるとみられます。
今回は、タップ加工におけるインバー材について紹介します。 インバー材は、ニッケルと鉄をベースにした合金です。ニッケル量が36%付近で磁気変態の影響を受けて、熱膨張係数が通常の金属の約1/10と極めて小さくなる特性があり、Invariable Steel(変形しない鋼)からとってインバー特性と呼ばれているそうです。 インバー材は軟らかい合金ですが、被削性は相当に悪くなります。 タップ加工では、転造タップのTFST/タフレットスチール用が切削タップよりも良好な結果が得られています。 TFSTは300穴加工後でも良好ですが、切削タップでは、140穴で摩耗によりゲージの通りが悪くなっています。 下穴加工にはAGSUSS/AG-SUSドリルショートが良好です。0.01mm飛びにサイズを在庫していますので、転造タップに最適なサイズを選定いただけます。 面取り加工には、AGSTD/AGスターティングドリルがおすすめです。 上図は300穴加工後のTFSTの拡大画像です。溶着もなく良好です。 転造ねじ加工 TFST/タフレットスチール用 呼びM4×0.7 食付き2P 切削速度10m/min、ねじ深さ7mm、タッピングオイルを下穴に充填して使用 商品の詳細はこちらから 下穴加工 AGSUSS/AG-SUSドリルショート 直径3.66mm 切削速度25m/min、送り速度0.07mm/rev、穴あけ深さ15mm ステップ1.7mm、水溶性切削油剤 商品の詳細はこちらから 面取り加工 AGSTD/AGスターティングドリル 直径10mm、面取角90° 切削速度25m/min、送り速度0.07mm/rev、C0.7mm、水溶性切削油剤 商品の詳細はこちらから インバー材のドリル加工については こちら も参照ください。
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| タップ | 2011年01月13日 09:41 AM | |